腐植土とは

腐植土の地盤に注意!

植物が大きく育つためには、植物に合った気候と水、そして土壌が大切です。 植物を育てる土の養分は、植物自体が作り出します。 秋や冬に葉や枝が枯れて土に落ち、これを土中の生き物が分解し、そして、これが腐葉土を作り出します。

森林の腐植土は、枯れ葉や古木の供給は穏やかで、地下水位も原則ないので、微生物の働きでしっかりと腐植が形成されます。 腐葉土は腐った植物でできた土であり、色は黒くフカフカで、有機物を多く含んでいます。

一方、沼地などで葦が生い茂るような場所でも、腐植が堆積する速度が植物の分解速度を上回るので、未分解の植物を大量に含む腐植土、泥炭(英語ではピートと言います)が生まれます。

平地の腐植土は、泥炭化しがちです。いわゆる湿地のイメージです。 うっかり足を踏み入れようものなら足首より深くめり込んでしまいます。 フカフカというよりもベチャベチャのイメージです。 泥炭はとても多くの水分を含み、隙間が多い構造で、重い物が載ったり乾燥したりすると沈下する性質があります。

普通の土は、岩石が川の流れや雨風で砕け細かくなったもので、粒子径の小さい粘土でも自重や地下水位の変動によって間隙が次第に小さくなり、やがては安定した地層となります。

つまり、腐植土が安定することは当面ありません。 腐植土は、微生物の働きで隙間が多い構造になりますが、この隙間は腐植物本体の体積の3倍以上になります。

いうなれば、腐植土はスポンジのようなものです。 何らかの外力が加われば激しく縮みます。 このような非常に軟弱な地盤に建物を建てる事は理想的とはいえませんが、 地盤改良を行うことで不同沈下を防ぎ、地盤を安定させることが出来ます。

ところがこの腐植土は、日本のように降雨が多く、カルシウムなどが溶脱しやすい気候などでは、酸化が進み、酸性を示すようになります。

ただでさえ含水量が多くて扱いにくい腐植土ですが、地盤改良で一般的に使用するセメント系固化材はアルカリ性ですので、酸性が強いと中和されてその働きが弱まってしまいます。

このため、地盤改良をする前には配合試験を行い、確実に強度を発揮できる相性の良いセメントを選択したり、腐植土の影響を受けない地盤改良工法を選ぶなどします。

また、腐植土と同じく真っ黒な土に”黒ボク”がありますが、これは、腐植土ではないそうです。 こちらは火山灰性の土で、腐植分を多く含むのですが、植物の生育には適さないそうです。 腐植分を多く含む黒ボクも、セメント系固化材が固まり難い土壌ですので、腐植土と同じく相性の良いセメント系固化材を選択したり、地盤改良工法を選択する必要があります。

腐植土の堆積している場所は、そこかしこにあります。 辺りを見回して、周りの方が少し高くて、雨が降るといつも水はけが悪いような場所は腐植土が堆積している可能性が高いです。

SWS試験では、この腐植土層を見つけだすことが困難な場合もあり、厄介な土質です。 地表面付近では非常に弱い強度を示すのに、深度増加に伴って、少しずつ強度が増すような傾向を示します。 このような調査結果の場合は、近隣ボーリングデータや周囲の建物状況などをよく観察し、必ず土試料を採取しましょう。

注意するポイントは、腐植土を対象に圧密試験を実施することができた場合、過圧密だったからと安心してはいけません。 地盤改良をせず、沈下するケースがあるため、腐植土の場合は過圧密でも、必ず沈下量の予測計算をして下さい。 腐食土は、隙間がとても大きく、たとえ過圧密でも大きな沈下が発生することがあります。

※正規圧密と過圧密とは?
正規圧密⇒ある深さの地層にかかる土の重さが昔も今も変わらない状態。
過圧密は、お風呂に浸かったまま、水を抜いた状態を思い出してください。
湯船に深々と浸かっている時の方が、身体は軽く感じませんか?

日本の多くの地域では地表面付近の粘性土は過圧密であることが一般的です。 過圧密であれば沈下量が小さいと判断されがちですが、早合点せずに、必ず沈下量の予測を行うことを強くお勧めします。

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