スウェーデン式サウンディング試験の方法と結果

スウェーデン式サウンディング試験とは

スウェーデン式サウンディング試験は、もっとも一般的な地盤調査方法であり、SS試験、SWS試験の愛称で呼ばれています。同試験について説明いたします。

スウェ-デン式サウンディング試験のJIS規格(JIS A 1221:2013)

スウェ-デン式サウンディング試験は1976年にJIS規格(日本工業規格)において原位置における土の硬軟又は締まり具合及び土層の構成を判定するための静的貫入抵抗を求める試験方法について規定され、その後、2013年に改正され、JIS A 1221:2013が制定されました。ちなみに、同試験はEN規格(欧州規格)で規格化されていますが、スクリューポイントの形状・寸法やNswの定義(日本では1m貫入のための半回転数だが、ENでは20cm貫入のための半回転数)がJIS規格と異なります。

画像:スウェ-デン式サウンディング試験のJIS規格

スウェ-デン式サウンディング試験の歴史

スウェ-デン式サウンディング試験は1917年頃、北欧スウェ-デンの国有鉄道により路盤調査に採用され、その後、周辺諸国に普及しました。日本では1976年に日本工業規格(JIS規格)に制定され、装置が簡単で迅速に測定できることから、ハウスメーカーを中心に1980年頃から戸建て住宅の地盤調査方法として採用され、2001年には国土交通省告示1113号に、地盤の許容応力度の算定式が示されたことから、現在、戸建て住宅の地盤調査方法としてもっとも普及しています。同試験は、建築業界で「SS試験」や「SWS試験」と呼ばれています。

画像:スウェ-デン式サウンディング試験の歴史

スウェーデン式サウンディング試験の方法

スウェーデン式サウンディング試験は地盤にロッド(鉄の棒)を垂直に突き刺し、その沈み方から地盤の硬軟や締まり具合を調査します。ロッドがスムーズに沈んだ場合は地盤が弱いと判断し、逆に沈みにくかった場合は地盤が固いと判断します。5ポイント(敷地の4隅と中央)を調査することが一般的であり、調査期間は半日程度です。

スウェーデン式サウンディング試験の適応範囲

適応範囲はGL-10.0m~GL-15.0m程度です。軟弱な粘性土であればGL-20.0m以上の深度でもロッドを貫入させることは可能ですが、同試験では調査深度が深くなればなるほど、ロッドにかかる摩擦力が大きくなり、試験データが過大な値となります。つまり、同試験は摩擦の補正を行わないため、10.0mを超えるような調査データは精度が低くなります。15.0m以深の支持力確認を行う場合や、換算N値30以上を連続して層厚10.0m以上確認する場合は、他の地盤調査方法を採用する必要があります。

スウェーデン式サウンディング試験の測点数

戸建住宅の場合、5側点(建物の四隅と中央部一カ所)を調査することが一般的です。ただし、建物規模、建物形状などにより、測点数を調整するケースがあります。

  • 建物の長辺が16.38m程度迄の場合、5測点を調査します。
  • 建物の長辺が16.39m~21.84m程度迄の場合、6測点を調査します。
  • 建物の長辺が21.85m~32.76m程度迄の場合、7測点を調査します。
  • 建物がL字型であり、中心測点が至近測点から3.64m以上の場合、6測点を調査します。

画像:スウェーデン式サウンディング試験の測点数

スウェーデン式サウンディング試験の追加調査

下記の場合は適宜測点数を追加し、調査します。

  • 他測点と比較し、1測点のみのデータに差異が認められる場合
  • 障害物(礫、ガラ)が混入されている為に貫入出来ない場合
  • 擁壁底版に当たる場合
  • 支持層が傾斜している場合

下図の赤印が最初の調査測点、茶印が第二補足点、青印が第三補足点です。内入れ寸法の0.90mは柱のピッチ0.91m(一般的な建築モジュール)から安全側に設定しています。
追加調査の結果、一部のみ軟弱地盤である場合は、部分改良も検討します。また、貫入不能など、追加調査不可の場合は、他の地盤調査を提案します。(例:貫入障害→掘削後の再SS試験、ボーリング調査、支持層確認→ボーリング調査)

画像:スウェーデン式サウンディング試験の追加調査

スウェーデン式サウンディング試験の流れ

  1. スクリューポイント連結ロッドの先端にスクリューポイントを取り付け、ロッドに載荷装置を固定し、調査地点上に鉛直に立てて支える。
  2. 最初に50N{5kgf}の荷重を載荷する。※試験の目的に応じて、最初に500N{50kgf}の荷重を裁荷してもよい。
  3. 荷重でロッドが地中に貫入するかどうかを確かめる。貫入する場合は、貫入が止まったときの貫入量を測定し、その荷重の貫入量とする。また、このときの貫入状況を観察する。
  4. 次々と荷重を増加して(3)の操作を繰り返す。荷重の段階は、50N{15kgf}、250N{25kgf}、500N{50kgf}、750N{75kgf}及び1kN{100kgf}とする。※試験の目的に応じて、荷重段階を500N{50kgf}、750N{75kgf}、及び1kN{100kgf}としてもよい。
  5. 載荷装置下端が地表面に達したら、荷重を除荷し、ロッドを継ぎ足し、載荷装置を引き上げて固定し(4)の操作を作う。
  6. 1kN{100kgf}でロッドの貫入が止まった場合は、その貫入量を測定した後、鉛直方向の力が加わらないようにロッドを右回りに回転させ、次の目盛線まで貫入させるのに要する半回転数を測定する。なお、これ以後の測定は、25cm(目盛線)ごとに行う。
  7. 回転貫入の途中で、貫入速さが急速に増大した場合は、回転を停止して、1kN{100kgf}の荷重だけで貫入するかどうかを確かめる。貫入する場合は(3)に、貫入しない場合は(6)に従って以後の操作を行う。
  8. 回転貫入の途中で、貫入速さが急激に減少した場合は、それまでの貫入量と半回転数を測定し、貫入を続ける。
  9. スクリューポイントが硬い層に達し、貫入量5cm当たりの半回転数が50回以上となる場合、ロッドの回転時の反発力が著しく大きくなる場合、又は大きな石などに当たりその上で空転する場合は測定を終了する。
  10. 測定終了後、載荷装置を外し、引抜き装置によってロッドを引き抜き、数を点検し、スクリューポイントの異常の有無を調べる。

スウェーデン式サウンディング試験の記録方法

  1. 荷重によって貫入が進む場合には、荷重の大きさ(Wsw)とスクリューポイント先端の地表面からの貫入深さ(D)を記録し、そのときの貫入量を求める。
  2. 荷重1kNで、回転によって貫入が進む場合には、半回転数(Na)に対応する貫入後のスクリューポイント先端の地表面から貫入深さを記録し、そのときの貫入量(L)を記録する。
  3. 貫入量に対応する半回転数は、次の式を用いて貫入量1m当たりの半回転数(Nsw)に換算して記録する。(L=25cmの場合)Nsw=4Na(半回転数1m)
  4. 貫入速度が急激に増大したり減少する場合には、貫入状況を記録する。
  5. 調査結果は荷重、半回転数、貫入量1m当たりの半回転数および試験状況に関する記事を記録する。

N値(換算N値)の算定方法

砂質土・礫質土 粘性土 N= 2Wsw+0.067Nsw
粘性土 N= 3Wsw+0.050Nsw
Wsw : 載荷荷重(kN)
Nsw : SWS試験における1.00mあたりの半回転数(回)
※稲田式(「地盤調査の方法と解説」:地盤工学会)

試験の長期許容支持力度の算定方法

qa=30Wsw+0.6Nsw(建築物の構造関係技術基準解説書:国土交通省住宅局他監修)
qa:長期許容支持力度(kN/m2)
Nsw:基礎下2.00mの範囲の平均Nsw ※150を超える場合は150とする。
Wsw:基礎下2.00mの範囲の平均Wsw
※推定土質力が複数になる場合は、各土質の層圧においてNswを算定。算定したNswの内、最小値を採用する。

スウェーデン式サウンディング試験の結果

データシートの項目、結果の見方、判定フローについて解説します。

画像:結果データシートの項目

半回転数Na ロッド半回転(180°)で、1回とし、1mあたりに換算して表示(Nsw)。
荷重 0.05⇒0.15⇒0.25⇒0.50⇒0.75⇒1.00(kN)の6段階ある。
換算qa(kN/m²) 各層の貫入状況(自沈状況、回転数)から地盤の支持力を算出。
換算N値 N値は地盤の硬軟を定量的に示す数値として最も利用されている数値の一つ。
推定柱状図 砂質土や粘性土などの推定土質は、盛土を示す。
グラフ NswとWswをグラフにして表示。グリーンのラインより左が軟弱層、右が良好層。

結果の見方

データシートの1列が25kgの荷重を意味し、1行が25cmを意味しており、右に行くほど地盤が強いことを表します。100kg以下の重りを載せて沈んだ場合、何kgの荷重で25cm沈んだのか記録されています。(縦線3より左側)また、100kgの重りを載せても沈まなかった場合、ロッドを何回転させて、25cm沈んだのか記録されています。(下図縦線3より右側)

画像:結果の見方

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