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本当に地盤改良は不要?

2014年11月07日 [ 神村真の地盤コラム ]


『本当に地盤改良は不要?』

先日、造成業者さんとお話をしていると、このような意見が出ました。
「住宅の作り手は、コストの関係で、地盤改良をしたくないのでは?」

住宅を建てる人は、地盤のことをあまり考えていないので、
地盤改良費は"寝耳に水"の場合も多いようです。
まさに、地盤改良は"邪魔者"なわけです。

寝耳に水

そんな"邪魔者"の地盤改良ですが、役に立つこともしばしばあります。
2011年の東日本大震災では、液状化対策としての設計をしていなくても、
地盤改良を行っていたことで、液状化による被害を免れた事例や、
軽減された事例が少なからずありました。

このことは、"弱い地盤を補強する"という視点で地盤改良することで、
液状化被害を軽減できる可能性があることを示しています。
もっとも、N値が大きくても液状化する地盤はあるため、万全ではありません。


液状化現象はその他の地盤挙動に比べれば特殊な現象ではありますが、
砂でも粘土でも、繰り返し荷重を受ければ、
過剰間隙水圧の発生による強度低下、せん断剛性の低下が生じます。

液状化の発生をSWS試験のみから予見することは不可能ですが、
繰り返し荷重により、強度低下と剛性低下が生じ、不安定になる地層は、
主に"弱い"地盤なので、SWS試験結果から見つけ出すことができます。

このような地盤を対象に、支持力補強を検討すれば、
結果的に液状化に強い地盤が出来上がっている場合があるのです。


このように、まじめにモノづくりをすると、
神様からの贈り物のような"おまけ"がついてくることがあります。

確かに日本の地表付近の沖積粘性土は過圧密状態にあり、
常時荷重に対しては安定かもしれません。
しかし、頻繁に地震が起こりますし、水害も頻発しています。

これらの「いつ発生するか分からない」災難について、
事前に考慮しておくことは、一見、非経済に見えますが、
住宅の供用期間を考えれば、高い経済効果を発揮します。


住まいづくりは、普段の買い物とは違います。
目先の経済ではなく、長期的な収支を考えた行動が大切です。

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